思考法・仕事術

効果的なキャッチコピーを作るための秘訣とは?勘やセンスにたよらない5つのコツ

この記事はこんな人向けです

  • 人を惹きつけるキャッチコピーを作りたい人
  • ブログやSNSで、もっと人に読まれる文章を作りたい人
  • 仕事で提案資料や企画書などの文章をよく書く人

テレビCMや雑誌、インターネットでつい目に留まってしまうキャッチコピーをみかけることはありませんか?センスのあるキャッチコピーは、それだけで多く人の心に強く印象として残るものです。

そういったキャッチコピーを必要とする人は、広告代理店の人だけではありません。たとえば、

  • 会社で企画書を作るとき
  • SNSで多くのフォロワーを得たいと思ったとき
  • ブログの文章をかくとき

など、センスのあるタイトルやヘッドラインをキャッチコピーのように作ることができれば、効果的に人の興味を惹くことができます。

「うまいキャッチコピーを作るには、センスが必要でしょ?」と考えている人も多いでしょう。しかし、キャッチコピーはちょっとしたコツや基本を学ぶだけで、素人でもまるでプロが考えたようなキャッチコピーを作ることができるのです。

この記事では、最高のキャッチコピーを作る方法について、ご紹介いたします。

キャッチコピーを考える前に・・・

キャッチコピーを考える前に、準備をしておくことがあります。効果的なキャッチコピーを作るために、最低限、以下のことを整理しておきましょう。

  1. 誰に向けてのメッセージか?
  2. その人が望んでいることや抱えている悩みはなにか?
  3. その望みをかなえたり悩みを解消する方法はなにか?

これらを考えることは、単にキャッチコピーやヘッドライン、タイトルを考えるためだけではありません。文章や資料全体の構成や内容にも大きく影響してくることです。面倒と感じるかもしれませんが、かえってこれらを考えてから資料を作り始めた方が短時間で終わることもあります。

効果的な情報発信のために、かならず整理しておくようにしましょう。

誰に向けてのメッセージか?

提案書や企画書、ブログやSNS投稿など、あらゆる文章はすべて誰かに届けたい「メッセージ」となっているはずです。

そのメッセージの届け先はどんな人なのか。それを具体的に考えてみてください。

  • (営業の新規開拓で)当社の製品をまだ使ったことないお客さま
  • (化粧品の紹介記事で)自分に自信のない若い女性
  • (ブログ運営の基本を紹介する投稿で)ブログを運営して間もない初心者

メッセージの届け先を具体的とすることで、キャッチコピーも明確となります。たとえば、この記事は「キャッチコピーの作り方を知りたい人」を向けの記事ですが、もう1歩踏み込んで「自分のセンスに自信がない人」と明確にしています。

対象を明確にすることで、その人たちが「あ、この記事は自分に役に立つ記事かもしれない」とより強く興味をもってくれるようになるのです。

その人が望んでいることや抱えている悩みはなにか?

メッセージの届け先が明確となったら、次にその人たちが望んでいることや悩みが何なのか考えてみましょう。

人が興味を惹くポイントは、突き詰めれば以下の2つに集約されるのです。

  1. 読み手にどんなメリットがあるか
  2. 読み手が抱えているデメリットやリスクをどのように回避できるか

たとえば、

  • 当社の製品をまだ使ったことないお客さま ⇒ 今よりもっと便利な製品を使いたい
  • 自分に自信のない若い女性 ⇒ 綺麗な肌を手に入れたい
  • ブログを運営して間もない初心者 ⇒ もっと人が集まるようなブログを作りたい

こういった望みや悩みを整理することで、それらに訴求した効果的なキャッチコピーを作ることができるのです。

望みをかなえたり、悩みを解消する方法はなにか?

望みや悩みが整理されたら、具体的にそれらをどのようにかなえるか、どのように解消するかについて整理しておきましょう。

  • おすすめしたい製品やサービスを使ってもらう
  • コツやノウハウを教える

これらを通じて望みや悩みを解消する方法を提案します。

この「方法」の部分は、必ずしもキャッチコピーに反映する必要はありません。この記事のタイトルも、「効果的なキャッチコピーを作るための秘訣とは?勘やセンスにたよらない5つのコツ」としていますが、

  • 対象:自分のセンスに自信がない人
  • 望みや悩み:勘やセンスにたよらずにキャッチコピーを作りたい

というように、肝心の中身については触れていません。

キャッチコピーとは、人の興味を惹くための文章です。まずは興味をもってもらって、じっくりと中身を見てもらう、ということでもいいでしょう。

効果的なキャッチコピーを作る6つのコツ

限定感を煽る

コツの1番目は、限定感を煽るです。これは、スーパーや居酒屋、ネット通販など日常生活のさまざまな場面で見られるテクニックです。

  • 「人気商品のため、数に限りがあります。ご注文はお早めに!」
  • 「12月末までに加入する方への限定プラン」
  • 「こちらの商品は横浜店だけの限定商品です」
  • 「期間限定のおすすめメニューはこちら」

など、限定感をあおるテクニックはとても効果的かつ手軽に使えるテクニックです。限定感をあおることで、「今、買わないと損するかもしれない」「今、契約しないと次はチャンスがないかもしれない」という心理が働きます。このため自然と、興味を惹きやすいキャッチコピーができるのです。

ちなみに、限定感をあおるやり方は、人に焦点を当てる方法もあります。たとえば、

  • 「年収1,000万円以上の高所得者の方限定のご提案」
  • 「芸術に本当に理解のある人にだけ教えます」
  • 「本当に結果を出したい人だけのおすすめ本」

といった、「あなただから提案したい」という訴求も「限定感をあおる」に含まれます。

この方法でキャッチコピーを考えるのはそんなに難しくないので、ぜひ活用してみてください。

多くの人が使っていることを強調する

コツの2番目は、「みんな使っているよ」「みんな知っているよ」ということを訴求し、興味を惹かせる方法です。

  • 「美意識が高い女性の多くが使っている化粧品とは?」
  • 「制汗スプレーは男のたしなみ!できる男はニオイをケアする」
  • 「上場企業経営者の80%が実践している節税テクニックとは」

このように、「みんな使っている(知っている)」⇒「でも、あなたは使ってない(知らないの)」というロジックで、読み手の興味を惹かせます。

自分だけ使っていない、知らないことがあると感じると、人は「自分だけ損しているのではないか?」「時代に取り残されているのではないか?」といった不安が生まれます。こういった訴求をすることで、「自分もその商品を使えば悩みを解決できるかもしれない」「今よりもっと楽に生活できるかもしれない」という期待を抱くのです。

特に、日本人は同調圧力の強い国民性をもっています。「他の人が知っていて自分だけ知らないのは恥ずかしい」という心理を利用して、効果的に訴求することができるのです。

なお、当然ですが、この方法で訴求する場合は、「多くの人が使っている」ことの根拠を、ある程度用意しておく必要があります。

  • 統計調査
  • アンケート結果
  • 口コミ

など、「多くの人が使っていること」の根拠を用意しておくと、より効果的な情報発信になるでしょう。

投資対効果を説明する

相手への金銭メリットやそれにかかるコストが明確な場合は、投資対効果をキャッチコピーに落とし込むと効果的です。

  • 「1,000万円のシステム投資で、毎年500万円の経費削減が可能!」
  • 「わずか20万円のセミナーを受けて、年収が200万円上がった話」
  • 「当社との税理顧問契約により、年間300万円の節税に成功したAさんの事例」

など、投資額よりリターンが大きいことを強調すると、効果的なキャッチコピーができあがります。

読み手には、「感情型」と「論理型」の2種類の人がいます。投資対効果を説明するこの方法は、特に「論理型」のタイプに有効です。

キャッチコピーはこのように訴求して、本文で具体的な数字の説明があると、さらに信頼感が増します。金額の具体的な根拠がある場合は、ぜひこの方法でキャッチコピーを考えてみてください。

ギャップを強調する

「ギャップを強調する」とは、いわゆるビフォー・アフターを示して、その対比で人の興味を惹く方法です。

  • 「年収200万円・ブラック企業勤めの私が、年収800万円のホワイト企業へ転職した方法とは」
  • 「仕事ができずに上司からも嫌われていた私が、会社役員にまで上り詰めた話」
  • 「センス0の私が、キャッチコピーグランプリで賞をとった意外な方法」

このように、「悪い」⇒「良い」のギャップにより、人の興味を惹きつけるキャッチコピーです。

この方法は、SNSでの自己紹介や自伝、サクセスストーリーなどでよく見られる手法です。ビフォーが悪ければ悪いほど、そこから改善された「結果」がよりよく見えます。ギャップが大きければ大きいほど、人の興味を惹きやすいのです。

不安感を煽る

最後にご紹介するのは、「不安感を煽る」という方法です。あまり、聞こえはよくないですが、キャッチコピーとするには効果的な方法の1つです。

  • 「ウイルス対策が万全ではない、古いパソコンを使っていませんか?」
  • 「あなたは税金を多く払いすぎている可能性があります」
  • 「市販の化粧品に含まれる成分に、肌荒れのリスク?」

このように、不安感を煽ることで、その文章への興味を持ってもらおうという手法です。

人は、損したり危険にさらされたりすることを回避したい、という欲求が強いです。一説には、メリットを訴求するよりもデメリットの回避を訴求する方が、人の興味を惹きやすいと言われています

「不安感を煽る」というと、「人をいたずらに心配させて・・・」とためらいがちですが、「デメリットを回避させるために、あえて不安をあおる」と割り切って使うようにしましょう。

まとめ

効果的なキャッチコピーを作るためのコツとして、以下をご紹介しました。

  • 限定感をあおる
  • 多くの人が使っていることを強調する
  • 投資対効果を説明する
  • ギャップを強調する
  • 不安感をあおる

これらのコツはテクニックとしては有効です。しかし、これらのコツを効果的に使うためにも、「読み手の望み、悩みはなにか」を深く考えることが必要となります。また、どんなにキャッチコピーが素晴らしくても、肝心の中身がしっかりしていなければ、自分の思う成果は得られません。

効果的なキャッチコピーを考えることをきっかけに、文章全体が素晴らしいものにしていくことも、同時に考えてみてはいかがでしょうか。

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