この記事はこんな人向けです
- 一流の人の思考法について知りたい人
- 自分の思考法がどの水準か確認したい人
抜群の成果を上げ、社会的な成功もおさめている「一流」の人。そんな人たちが、どんな考え方をして普段すごしているか、気になることはありませんか?
実は、一流の人と三流の人のあいだには、あらゆる側面において大きく隔たりがあります。
一流の成果を挙げたい場合は、一流の思考法をマネることが近道です。この記事では、そんな一流・二流・三流の思考法の違いについて、
- 投資
- 仕事
- 人間関係
- お金
- 時間
の5つの側面から、違いを見ていきたいと思います。
一流・二流・三流の違い:投資
- 三流は、投資しない
- 二流は、稼いでから投資する
- 一流は、稼ぐ前から投資する
一流・二流・三流でもっとも考え方が違うのは、投資に対する考え方です。
投資とは、以下のようなことを言います。
- 自分のビジネスへの投資
- ビジネスや仕事に役立つ勉強やセミナー代などの自己投資
- 株式などの金融資産への投資
- 仕事に関わりある人脈を広げるための飲食代やパーティー参加 など
三流の人は、「投資する」という概念がありません。稼いだお金の全てを消費か貯蓄に回してしまいます。飲み代や趣味、無駄に高価なマイホームや車などの購入、貯金などは投資に含まれません。それらはただの「消費」であり、キャッシュを生むことはないからです。
二流の人は、稼いでから投資します。稼いで余った資金から、一定の割合を投資に回します。
しかし、一流の人は、稼ぐ前から投資します。投資にお金の使い道を集中させます。お金がなく食事が満足にできなくても、自分のビジネスや将来の夢、金融資産などに投資していきます。すると、お金を増やすための資産がどんどん増えていきます。
投資、すなわち「キャッシュを生み出す資産を作る」という考え方がないと、現状を脱することはできません。貧乏な人は貧乏なまま、仕事ができない人は仕事ができないまま、現状維持が続いてしまいます。
株が大好きなとある知人の話。その知人は大学のころから「俺は、将来株で儲ける!!」と言っていました。
大学のころは、投資資金や株の勉強のために、必死にアルバイトしてお金を稼ぎ、少しずつ投資してきました。毎月の食費も切り詰めて、残ったお金をすべて投資に回していました。
大学卒業して10年ほど経ち、連絡もほとんどしていなかったのですが、たまたまFacebookでその友人を見つけました。今はほとんどセミリタイア状態で投資に関するセミナーや講師などをして自由に暮らしているそうです。
現状に満足していない人は、ぜひ「投資」に重きをおいた考え方をしてみてください。
一流・二流・三流の違い:人間関係
- 三流は、自分のことしか考えない
- 二流は、自分と相手の両方を考える
- 一流のは、徹底して相手のことだけを考える
よい人間関係を築くなかで、もっとも大切なことは「相手を思いやる」ことです。いかに相手の立場にたって発言・行動できるかが大事になります。
三流の人は、自分のことしか考えません。自分の意見を伝える、自分のしたいことをする、自分の都合だけを考える、ということしかしません。これでは、周囲の人たちといい関係を築けるわけがありません。
二流の人は、自分と相手、双方のことを考えて、その着地点を探ります。「相手がしたいことは〇〇だけど、自分がしたいことは××だから、あいだをとって△△かな」という具合です。
しかし、一流の人は、徹底して相手のことだけを考えます。「相手はどうしてほしいか」「自分に言って欲しい言葉はどんなことか」「どんなことを望んでいるのか」。徹底して相手のことを考えることで、信頼を勝ちとることができるのです。
これは、ビジネスの世界でも同じです。たとえば一流の営業マンは、お客さまのことを徹底的に考えます。お客さまの立場に立った提案ができるからこそ、お客さまとのよい信頼関係が築けます。管理部門の人は、社員のことを思いやることで、働きやすい職場を作ることができます。
私のいた会社で、元営業マンで社長まで上り詰めた人から聞いた話。
その役員は営業だったころ、「寝ても覚めてもずっとお客さんのことを考えていた」と言っていました。自分や自分の会社の利益ではなく、いつも「どうやったらお客さんに喜んでもらえるか」「お客さんが悩んでいることはなにか」「自分が手配した製品はきちんと届いたか」そんなことばかり考えていたそうだ。
その結果、顧客からも信頼されすさまじい成果をあげたことで、同僚や上司からも信頼されてるようになった。
自分という殻を抜けて、「自分が相手だったらどう思うか?」をいつも考えることができれば、自然とよい人間関係を築くことができます。
一流・二流・三流の違い:仕事
- 三流は、一部しかやらない
- 二流は、全部自分でやる
- 一流は、得意な人に仕事を任せる
三流の人は、そもそも仕事をきちんと全部やろうという意識はありません。自分ができる範囲で、自分のペースで仕事を進めます。仕事に対する質・量・納期などを気にすることはありません。
二流の人は、仕事の質・量・納期を満たすために、全て自分で行おうとします。残業することも厭わず、それらを成し遂げるための勉強なども欠かせません。
これはこれで立派なことですが、仕事が大きくなるほど、自分ひとりでは仕事の「量」や「納期」に限界が来ます。また質に関しても、自分が得意ではない分野については、どんなに努力しても得意な人の「質」に追いつくことはできません。
一流の人は、自分がもっとも価値を発揮できる分野を明確にし、それ以外の仕事は得意な人に任せてしまいます。責任感が強い人ほど、「自分でやり遂げなくては・・・」と仕事を抱えてしまいます。しかし、自分一人だけでは、決していい仕事はできません。
- 自分が得意とすること
- 自分がもっとも価値を提供できる分野
- 自分の役割
を明確にし、人がやった方がいい仕事はなるべくその人に任せていくと、結果的に仕事の量・質・納期が守られることになります。
私自身の体験。入社して間もない頃は、「自分で全てやるのが当たり前。それが"仕事ができる"ということ」と信じてやまなかった。
しかし、自分一人で仕事を抱えすぎてしまい、質・量・納期の全てが中途半端になってしまい、たくさんの人に迷惑をかけた。
そこで、ためしに上司や関係部署の人に頭を下げながら一緒に仕事を手伝ってもらった。すると、今まで自分一人では到底できなかった仕事が、簡単にこなせるようになった。
だんだんと、自分は仕事を"監督"する立ち場へ変わっていき、パフォーマンスは上がる一方で仕事量は減っていった。
もちろん、仕事を任せるためには、普段の人間関係作りが不可欠です。「投資」「人間関係」で掲げたことを参考に、自分をサポートしてくれる体制を整えておくことで、いざというときに助けてもらうことができるでしょう。
一流・二流・三流の違い:お金
- 三流は、ただ消費する
- 二流は、働いて稼ぎを増やす
- 一流は、ムダなコストや損を徹底して減らす
「投資」の考え方にも共通するものがありますが、お金の使い方についても、三流と一流のあいだには大きく隔たりがあります。
三流の人は、ただ消費することを考えます。自分の稼ぎのほとんどを、趣味や食事、ファッションなどに使ってしまいます。これらの共通点は、すべて「自分が楽しむため」ということです。お金を使ってストレス発散しているだけです。
二流は、とにかく働いて稼ぎを増やすことに意識を向けます。昇給、出世、転職など、とにかく働いて働いて稼ぎを増やすことで、自分の使えるお金を増やすことに意識を向けます。これは一見、悪いことではなさそうです。
しかし、注意が必要なのは、どんなに収入が増えても、支出が減らなければお金が増えることはありません。年収500万の人が、300万消費することと、年収1,000万の人が800万円消費することは、残るお金が200万円ということには変わりありません。
そこで、一流の人は、徹底してコストや損を減らしていきます。有名な経営者や富豪であるほど質素な生活を心がけています。価値があると思ったものには何千万円というお金を出しますが、価値がないと感じるものにはたとえ少額でもお金を出しません。
世界3大投資家の一人、ウォーレン・バフェットも成功の秘訣を尋ねられたとき、こう答えたそうです。
株の世界で成功するには、次の2つのことを心にとどめておけばいい。
- 絶対に損をするな
- 1を守ること
このように、稼ぐことでなく、損をしないことに重きをおいています。稼ぎを増やすことを考える前に、無駄なコストはないか。その無駄なコストを削るだけで、実質、その分を「稼いだ」ことに繋がるのです。
一流・二流・三流の違い:時間
- 三流は、時間をムダにする
- 二流は、効率よく時間を使う
- 一流は、時間を買う
時間は、常に有限です。一流・二流・三流に関わらず、1日はいつも24時間です。これを増やすことも減らすこともできません。
三流の人は、この有限である時間をムダに過ごします。「今、自分は何のためにこの時間を過ごしているか」という意識もなく、ただ漫然と時が流れるのを見過ごしています。
二流の人は、効率よく時間をつかいます。時間が有限であるということを意識し、とにかく効率的にものごとを処理していきます。この考え方は、もちろん大事です。しかし、「仕事」にも通じるものがありますが、自分だけであらゆることを完結するには、限度あります。
そこで、一流の人は、積極的に時間を買います。たとえば、ウェブサイトを新たに立ち上げたいとき、1からコードを勉強して、構成を考えて、デザインを決めて・・・としていたら、莫大な時間がかかります。そこで、プロに任せられることはお金をかけてでも任せてしまい、時間を節約するのです。
ビジネスでも、一から事業を立ち上げて、製品を開発して、市場へ浸透させて・・・としていたら時間がかかります。既存でその事業を行っている企業をM&Aするなどすることで、収益化までの時間を「買う」ことになるのです。
まとめ
一流・二流・三流の思考法の違いについて、以下の5つを見てきました。
- 投資(一流は、稼ぐ前に投資する)
- 人間関係(一流は、徹底して相手のことを考える)
- 仕事(一流は、得意な人に任せる)
- お金(一流は、ムダなコストや損を徹底して減らす)
- 時間(時間を買う)
自分を成長させたいと強く願い人は、自分の思考が三流の考え方になっていないか、よく見直してみるといいでしょう。そうして、自分の思考に気づくことで、普段の行動にも変化が現れるかもしれません。