ビジネス心理学

パワハラ・モラハラされないための対策

みなさん、こんにちわ!あるぱかです。

このブログは、自己改善やパフォーマンス向上についての情報を発信しています。

 

本日のテーマは「パワハラ・モラハラ」です。

 

会社で働く方は、

・自身がパワハラ・モラハラに遭った(または現在逢っている)

・周囲にパワハラ・モラハラに遭っている人がいる

そのような経験をされた方がいるのではないでしょうか。

 

パワハラ・モラハラは、現代社会の深刻な問題の一つです。

パワハラ・モラハラが原因で心を病み、なかには自ら命を絶ってしまう方もいます。

 

パワハラ・モラハラの問題は、その基準があいまいなことです。

パワハラ・モラハラを受けている本人も

「これはパワハラ(モラハラ)と呼べるんだろうか」

「自分が悪いから仕方ないのではないか」

と、我慢や泣き寝入りしてしまうことが、多々あります。

 

しかし、これでは何の解決にもなりません。

パワハラ・モラハラを受けている人は、今この瞬間も苦しい思いをしているのです。

 

今日は、そんな「パワハラ・モラハラ」について、自分が被害者やターゲットにならないようにするための心構えについて、ご紹介いたします。

 

1.逃げ道を用意しておく

パワハラ・モラハラを受けてしまう人で多いのは、

「自分の居場所はここしかない」

と、考えてしまうことです。

 

会社で働いている人は

「自分はこの会社(部署)でしか仕事をしていけない」

「だから、つらいことがあっても我慢するしかない」

と考えてがちです。

 

しかし、決してそんなことはありません。

日本に約557万社(平成28年、総務省統計局)ある会社のうち、そのなかの1社の、さらにその会社のなかの1つの部署で

「ここでしか働くことができない」などということは、ありえません。

あなたは今ある会社を辞めても、雇ってくれる会社は絶対にあります。

 

ですから、本当につらくなって耐えられないようなら、すぐに会社を辞めるべきです。

心を病み、挙句に命を絶ってしまってしまえば、全てが手遅れです。

 

また、

・まだそこまでパワハラ・モラハラがひどくない

・現在はパワハラ・モラハラを受けていないが、「明日は我が身」かもしれない

・パワハラはつらいが、仕事内容や仲のいい同僚との人間関係は気に入っている

などという方も、選択肢の一つとして、逃げ道を用意しておくことが重要です。

 

では、「逃げ道」としての具体的な選択肢にはいったい何があるでしょうか。

転職活動

会社からの「逃げ道」として最初に思い浮かぶのは、「転職活動」です。

前述のとおり、日本における会社数は500万社以上あります。

上場企業会社に限定しても4,000社以上の会社数があります。

自分が働くことができる会社は、決して今の会社だけではありません。

 

幸いなことに、今は転職市場が盛んです。

どこの会社も人手不足にあえいでいるのです。

 

下記は、転職サイトの一例です。

<総合転職サイト>

リクルートエージェント、doda、パソナキャリア、ランスタッド

<20代、第2新卒など若手向け>

ウズキャリ第2新卒、type転職エージェント

 

一度、どこの転職サイトでもいいので、登録して求人を見てみてください。

「こんなにたくさんの選択肢があったのか」と気持ちが楽になるはずです。

 

ちなみに、個人的な体験談ですが、私はかつてdodaを使って転職をしたことがあります。

dodaで驚いたのは、そのキャリアカウンセラーの方の質の良さと、非公開求人の数の多さです。

私を担当してくれた女性のキャリアカウンセラーの方は、とても親身に私の話を聞いてくださいました。

カウンセリングによって自分自身の長所や適職、今後のキャリアなどについて整理され、それがその後のESの記載や面接などでとても役立ちました。

また非公開求人をたくさん紹介してもらい、逆に「こんなたくさん出されても・・(苦笑)」と少し引いてしまうほどでした。

 

それくらいにあなたが活躍できる会社は、あなたが思う以上に存在するのです。

「自分はこの会社じゃなくてもやっていける!」

という自信を持てるだけで、パワハラ・モラハラする人への接し方も変わってきます。(正しい接し方は後述しますね。)

会社を辞める前提ではなく、自分自身の強さの引き出すために、積極的に転職先の候補を作っておくといいでしょう。

 

総合労働相談コーナーへ電話をする

総合労働相談コーナーとは、厚生労働省が設置する相談窓口です。

厚生労働省ウェブサイト:総合労働相談コーナー

この相談窓口は、各都道府県労働局、全国の労働基準監督署内などの380か所に設置しています。

相談できる内容は下記のとおりとなっています。

相談内容

・解雇、雇止め、配置転換、賃金の引下げ、募集・採用、いじめ・嫌がらせ、パワハラなど

性的指向・性自認に関連する労働問題

面談または電話の対応も可能で、予約不要、もちろん無料での利用できるそうです。

 

また、相談内容によっては、都道府県労働局から企業に対して指導・助言を行ってもらうことも可能のようです。

厚生労働省ウェブサイト:都道府県労働局長による助言・指導

役所からの指導は、とても強力です。

企業にとって、指導されたという事実が、会社の評判を下げてしまうからです。

当然、指導されたからには対応しないわけにはいきません。

 

実際に今、パワハラを受けていると感じている人は、一度この相談窓口へ連絡してみてはいかがでしょうか。

 

内部通報窓口ってどうなの?

パワハラを受けた場合に、会社が用意している「内部通報窓口へ連絡する」ということも選択肢としてあります。

コンプライアンスが行き届いた会社であれば、パワハラ・セクハラなどを扱う内部通報窓口が設置されています。

窓口は、自社の法務部や内部監査室、総務部や人事部などが担当することが多いでしょう。

また、外部の窓口として顧問弁護士を窓口に設置しているところもあるでしょう。

 

会社のコンプライアンス研修などでも、「何かあれば内部通報窓口まで」と教育されている会社も多いのではないでしょうか。

 

では、果たして内部通報窓口への連絡で解決に向かうのでしょうか。

答えは「会社による」です。

 

その会社がコンプライアンスを重視し従業員に寄り添う精神をきちんと持っていれば、解決へ向けて前向きに取り組んでくれるでしょう。

しかし、内部通報制度は、企業の対応次第でよけいに事態が悪化する可能性があります。

対応する部門が、必ずしもパワハラ・モラハラ対策の専門家とは限らないからです。

内部通報窓口を担当する部門の多くは、内部通報窓口の対応以外にも通常業務を抱えています。

制度として設けられている以上、全く対応しないことはないでしょうが、まるでトンチンカンな対応をされてしまうケースもあります。

よくあるケースが、

「内部通報制度で連絡したら、その内容がすぐにパワハラをした上司へ報告されてしまい、パワハラが余計にひどくなった」

というケースです。

内部通報を受けた側としては、

「通報に基づいて、パワハラする上司に「パワハラは止めるように」と言っておいた」

ということでしょうが、これでは根本的な解決にはなりません。

 

内部通報窓口の連絡先は、結局は「同じ会社のだれか」なのです。

その認識をもって、その部署・担当者が本当に信頼できるかを見極めたうえで、内部通報窓口を利用することが望ましいでしょう。

 

2.普段のふるまい方を変える

パワハラ・モラハラに対して、まずは「逃げ道」を用意することについてお話してきました。

ここからは、逃げ道は確保したうえで、普段どのように振舞えばパワハラ・モラハラに逢わないかについてお話していきます。

現在、すでにパワハラ・モラハラを受けている人にとっても、自分の振舞い方を見直すことで、ターゲットから外れる可能性があります。

ぜひ、ご参考としてみてください。

 

謝罪ワードを使わない

パワハラ・モラハラを受けている人は、口癖のように「謝罪ワード」を使っています。

必要以上に謝りすぎているのです。

自分自身の言動を振り返ってみてください。

謝罪ワード

・すみません

・ごめんなさい

・申し訳ないです

こういう言葉を多用しすぎていませんか?

 

パワハラ・モラハラを受けてしまう人は、無意識に心の中で「自分にも悪い面があるから」と考えてしまいます。実際は、あまりにも精神的にダメージを受けすぎているせいで、自信がなくなってしまっているのです。

そのせいで、パワハラする人から少しでも何か言われると、無意識のうちに

「あ、すみません・・・」

「申し訳ないです・・・」

と謝ってしまうのです。

また、パワハラ・モラハラ被害者の心理として

「これだけ謝って反省の態度を示しているのだから、少しは優しくして欲しい」

という気持ちもあり、謝ってしまいます。

 

はっきり言って、これは逆効果です。

パワハラ・モラハラ加害者にとっては、「謝る人」は絶好のターゲットです。

口癖のように「謝る人」は、自らを「私は弱い人間です」とアピールしているようなものです。

パワハラ・モラハラ加害者は、「弱い人」が大好きです。

なぜなら、「弱い人」は、何を言っても反論も反撃もしてこない、加害者にはなんの害のない格好の「カモ」だからです。

まして、「謝ることで同情を誘う」ことなどできません。

かえって、攻撃がひどくなるだけです。

 

ですから、ことパワハラ加害者に対して、意識して「謝罪ワード」を使わないようにしてみてください。

仮に、たとえあなたが何かをミスして怒られたとしても、「謝る」必要はないのです。

「わかりました、以後気を付けます」

「そうですね、改善策を考えてみます」

これだけ言えれば十分です。

この方が、凛とした雰囲気が出ていいでしょう。

 

「でも、やっぱり自分が悪い面もあるし、謝らないといけないのでは・・・」と考える人もいるかもしれません。

しかし、あなたの会社の社内規定に、「業務での失敗を冒した場合に上長へ謝罪をすること」と書いてあるでしょうか。

本来、「謝罪」とは人間関係を良好でいることを前提に、こちらに非があった場合はそれを認め、誠意を見せることです。

しかし、パワハラ・モラハラを受けている時点で、そんな人間関係はすでに崩壊しています。

ですから、そんな人を相手に「誠意を込めて謝罪」などする必要はありません。

 

細かいですが、たとえば人に話しかけるときに「すみません」と声をかけてしまう人がいると思います。

パワハラ・モラハラの加害者に対しては、声をかけるときの「すみません」も止めましょう。

この「すみません」には、「忙しいなか話しかけてしまってすみません」という「謝罪」の意味合いが込められています。

ですから、パワハラ・モラハラ加害者に声をかけるときは

「●●部長(課長)、今よろしいですか?」

「●●部長(課長)、先日の件でご相談があるのですが」

このように、名前で読んだりするなど、「すみません」と言うのはやめましょう。

この方が、やはり凛とした雰囲気が出て加害者に

「こいつなんか雰囲気変わったな」

と思わせることができるでしょう。

 

決して媚びない

「謝罪ワード」を使わないが徹底できたら、次は「決して媚びない」ことを心がけましょう。

パワハラ・モラハラ加害者は、たいてい気分屋で、ときどき急にフレンドリーに話しかけてきたりします。

そのとき、パワハラ・モラハラ被害者は、相手に合わせてフレンドリーに接し返そうと努力をしてしまいます。

(実際は、恐怖感しかないでしょうが・・・)

被害者は、特段「媚びている」という意識はないかもしれませんが、加害者からすると「自分の機嫌を損ねないよう媚びている」と感じてしまいます。

その結果、「こいつには攻撃しても大丈夫」というパワハラ・モラハラスイッチがONになってしまうのです。

 

ですから、パワハラ・モラハラ加害者に対しては、徹底的に媚びるのはやめましょう。

無視することはさすがにできませんが、会話は必要最低限。

フレンドリーに話しかけられても、無難な会話に終始するようにしましょう。

決して、自分のプライベートの話や腹を割った会話などはしないようにしてください。

 

自分の底を見せない

「謝罪ワードは使わない」「決して媚びない」を徹底できれば、あとは気を付けたいのは「自分の底を見せない」ということです。

「謝罪しない」「媚びない」というだけで、かなり凛とした雰囲気が出ます。

つまり、パワハラ・モラハラを受けにくい人物像ができあがります。

そのうえで、最後は「自分の底を見せない」つまり、自分の限界を相手に知らせない、ということを心がけてください。

 

具体的には、「あなたの感情を見せない」ということに徹することです。

たとえ、注意されたり怒られたりしたときも、慌てる様子や申し訳ない表情は決して見せてはいけません。

とにかく淡々と対応することです。

徹底して、「何を考えているか分からない人間」になりきるのです。

 

このようにすることで、相手からすると

「こいつ何考えてるか分からないな」

「何をしでかすか、どんな仕返しを食らうか分からないな」

という漠然とした恐怖感を覚えます。

イメージは、薄ら笑いを浮かべながら、ただ淡々と対応するような人間です。

 

これが、パワハラ・モラハラ加害者には有効なのです。

加害者は、「こいつは攻撃してもいい。弱いやつだから」という確信をもって攻撃してきます。

そんな相手に、怒りや焦り、悲しみなどの感情をぶつけることは、自分の底・限界を露呈しているのと変わりません。

決して相手には、自分の底や限界を見せてはいけないのです。

 

ちなみに、先ほど「怒り」と言いましたが、反論することはパワハラ・モラハラ対策に有効でしょうか?

これは、ケースバイケースです。

たしかに、怒りをもって反論することで、大人しくなる加害者もいます。

たとえば直属の上司にそれをやると、反論したときは一瞬黙るかもしれません。

しかし、そのあとに別件で小さなミスを見つけて、そこを徹底的に攻め立てるということをやりかねません。

また、毎回毎回、反論できるか分からないですし、反論も相手が慣れてしまえば効果がありません。

ですから、個人的には怒りも含めたすべての感情を見せない徹底した方が、効果的と考えます。

 

※「自分の底を見せない」については、下記書籍にもっと具体的なやり方が紹介されています。

パワハラ・モラハラに悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。

まとめ

パワハラ・モラハラの問題はとても厄介な問題です。

刑法上の罪になるわけではないから、警察に言うわけもいかない。

そもそも基準が曖昧で、自分が遭っているのがパワハラ・モラハラかどうかも分かりません。

会社が助けてくれるかどうかも分かりません。

 

そう考えると、やはり自分の身は自分で守る、ということを徹底する必要があるのです。

 

今回ご紹介した「逃げ道を作る」「普段の振舞い方を変える」を行うと、周囲の自分への印象がだいぶ変わります。

自分に自信ができ、余裕をもって振舞うことができます。

また、パワハラ・モラハラ加害者にとって「何を考えているか分からない人間」になりきることで、労力をかけることなく、パワハラ・モラハラを止めることができるかもしれません。

この記事が、あなたのお役に立つことができれば幸いです。

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