ビジネス心理学

印象がよくなる話し方のコツ!簡単に実践できる10のポイント

このブログは、自己改善やパフォーマンス向上についての情報を発信しています。

 

本日のテーマは「印象がよくなる話し方のコツ」です。

 

普段のコミュニケーションで、

「もっと相手との距離を距離を縮めたい」

「もっと相手と仲良くなりたいと」

と感じることありますよね。

相手からよい印象を受けるには、話す内容やお互いの相性などももちろん大事です。

しかし、普段の話し方を少し変えるだけで、相手からの印象がグッと良くなる場合があります。

 

今日は、そんな「話し方のコツ」について10個のポイントをご紹介します。

好感度が上がる話し方 10個のコツ

相手のメリットを考えて話す

相手と話をするときに、自分の都合や考えだけを相手に押し付けたりしていませんか?

話のなかで、「自分の都合しか考えていないなぁ」と受け取られると、途端に好感度が下がってしまいます。

そこで、相手に何かお願いするときは「相手のメリットを考える」ことを意識すると、好感度が上がります。

 

たとえば、誰かをデートに誘うとき

今週の週末、暇ですか?暇なら一緒にどこか行きましょうよ!

と誘うとします。これでは、「デートに行きたい」「一緒に出かけたい」という自分の都合を相手に押し付けるだけになってしまいます。

「相手のメリットを考える」を実践すると、たとえば上記の会話では

好きな食べ物なんですか?
焼肉とか好きですよ
そうなんですか!私、おいしい焼き肉屋知ってるので、今週末一緒に食べに行きませんか?

このように、「焼肉」という相手にとってのメリットを出すことで、相手は「自分のことを考えてくれてるんだ」という気持ちになります。

 

また、このテクニックは仕事でも使えます。たとえば、あなたが上司として部下に面倒な仕事を振るときに

この仕事、やっておいて

というだけでは、部下のモチベーションは上がりません。部下としては、仕事を引き受けないことはないでしょうが、「なんで自分が・・・」と不満に思うでしょう。しかし、ここで相手のメリットを考えて話すと

この仕事を経験しておけば、今後の君のキャリアで活かせると思うよ

と言われれば、部下としては「あ、この上司は自分のことをちゃんと考えてくれてる」と感じ、モチベーションアップにつながります。

同じ「お願い」をするのであれば、少しでも相手に好印象を持ってもらった方が、今後の人間関係の糧になります。

ぜひ、「相手のメリットを考える」ことを実践してみてはいかがでしょうか。

 

相手のデメリットを回避する

「相手のメリットを考えて話す」と似ていますが、「相手のデメリットを回避する」ことを考えて話すと、印象がよくなります。

たとえば、奥さまの立場で、旦那さんにタバコを止めてもらいたいときに、単に「煙がくさいし、タバコをやめてくれない?」だと、自分の都合を押し付けるだけで、あまり効果がありません。

そこで、相手のデメリットを回避することを考えて話すと、

あなたが身体を壊しちゃうのが心配だから、タバコやめてくれない?

このように、相手にとってのデメリットを理由にします。こう言われると、相手にも「自分の身体のことを心配してくれている」という思いやりが伝わり、お願いがとおる確率が高くなります。

ちなみに、この「相手のデメリットを回避する」と先ほどご紹介した「相手のメリットを考える」というコツは会話だけでなく、何かを禁止するときの「注意書き」にも使えます。

たとえば、「トイレを綺麗に使いましょう」という注意書きをよく見かけます。

しかし、「トイレを綺麗に使いましょう」は、貼ったお店などの都合でしかないため、大抵の人は無視します。ですから、相手のメリット、もしくはデメリットを回避することを考えると、次のような言い回しができます。

「次のご来店でも、あなたを綺麗なトイレでお迎えしたいため、トイレは綺麗にご利用ください」(メリット)

「あなたの靴が汚れないように、トイレは綺麗にご利用ください」(デメリットを回避)

単に、「綺麗に使いましょう」と言うよりも、こちらの方が「あ、気を付けてみようかな」という気持ちになるでしょう。

 

私が見たなかで一番、「これは効果あるな」と感じたトイレの張り紙を1つご紹介します。

取引先との接待で使った老舗のうなぎ屋でのことです。古い建物のためトイレが狭く、男性でも基本は便座に座って用を足すことを推奨されていました。そこで貼ってあった張り紙が

「できるビジネスマンは座りション!」

と書いてありました。そのお店そこそこの役職の方が多く通うお店だったので、「できるビジネスマン」というワードに敏感になるのでしょう。だからなのか、そこのトイレはいつも綺麗でした。

 

連帯感を出す

相手の好感度を話すコツとして、相手に自分との「連帯感」を抱かせる、というコツがあります。連帯感とは、「この人は自分の仲間なんだ」という共同意識のことです。

連帯感を抱かせる方法として、たとえばこんな話し方です。

君には話するんだけどさ、・・・
ここだけの話なんだけど、・・・

このように、「あなた限定」と前置きして話をすると相手は「あ、この人は自分のことを信用してくれているんだな」「この人は、自分を仲間だと思ってくれているんだな」という連帯感が生まれます。これが、好印象につながります。

また、連帯感を生み出す方法でもう1つ、「チームワーク化」という手法があります。たとえば、部下に仕事をお願いしたいとき、このように話します。

この仕事、手伝ってくれないかな

単に、「仕事をやってくれ」とお願いするよりも、「一緒にやってくれないか」と言った方が連帯感が生まれます。この方が相手も喜んで仕事を引き受けてくれるでしょう。

 

理由を添える

お願いごとをするときには、必ず理由を添えるようにすると、相手は好印象を抱きます。たとえば、経理部に急ぎの伝票を処理してもらいたいときに、

これ、急ぎで処理してもらえませんか?

と言うだけでは、相手もいい印象は抱かないでしょう。通暁業務も忙しいし、他にも急ぎで対応しないとものがあるのに、突然「急ぎで」と言われても釈然としません。そこで、なんでもいいから理由を添えるのです。

これ、急ぎで処理してもらえませんか?上司にせっつかれてて・・・
取引先から至急支払うよう言われてしまって・・・これ、急ぎで処理してもらえませんか?

こう言われると、「なぜ急ぎじゃないといけないのか」の部分が明確になり、腑に落ちます。また、理由を話したことで、その理由に対して「助けてあげなきゃ」という気持ちがおきやすくなるため、好印象につながるのです。

ちなみに、お願いに添える理由はどんなものでも構いません。もちろん、合理的で納得のいく理由であればそれが一番ですが、そういう理由がないときや、もしくは本当の理由は話せないときもあるでしょう。そんなときは、どんなささいな理由でもいいから、お願いに添えるのです。

これは、心理学の用語で「カチッサー効果」といいます。心理学者のエレン・ランガーおこなった、「コピー機の順番待ちに割り込む実験」が有名です。

コピー機の列に割り込むときに、理由を話さず「コピーを先にとらせてもらえませんか?」と言っただけでは60%の人しかOKしてくれませんでした。

しかし、「急いでいるのでコピーを先にとらせてもらえませんか?」とお願いしたときには、94%の人がOKしてくれたのです。

さらに面白いのが、この理由をもっともらしい理由にしたときです。「コピーをとらなければいけないので、コピーを先にとらせてもらえませんか?」という、半分意味不明な理由を言われた場合でも、93%の人がOKしてくれたのです。

単にお願いするだけでなく、なんでもいいから一言理由を添えるだけで、相手からの印象を悪くせずにお願いを通すことができるのです。

相手に共感する

相手の話に、なるべく共感を示してあげると、相手からは好印象を持たれます。

基本的に、人は相手から同意されたり共感されたりすることを願っています。自分の価値観や考え方を認めてもらいたいという欲望があるからです。

ですから、会話のなかでなるべく積極的に共感を示してあげることが重要です。

君の気持ちよく分かるよ。そんなことがあれば、それは辛いよね。自分も昔、同じような経験したことあるから・・
たしかに、あれば部長も言い過ぎだよね。自分が君の立場だったら、あの場で怒り出しちゃうよ
へぇー、それすごい楽しいそうだね。自分はやったことないけど、やってみたらすごく面白そう。ハマっちゃうのも分かる気がする

このように、共感を示してあげると、相手もいい気持ちで会話ができます。

もちろん、本音として共感できることばかりではないでしょう。その際に、わざわざ嘘をつく必要はありません。ただ、そのなかでも共感できるポイントを探してあげるのです。

たとえば、上司から「俺はこの仕事にやりがいを感じてるんだ」と、言われたとします。自分としては、そこまでやりがいを感じていなかったとしても、部分的にでも共感できそうな部分を探してあげるのです。

たしかに、いろんなお客さんと話をする機会がありますからね
覚えることは多いですが、勉強になりますよね
出張が多くて、色々な場所へ行けるのがいいですよね

など、「やりがいを感じる」とまでは共感できなくとも、小さな各論のなかでは共感できるポイントはあるでしょう。そういうポイントを探して相手に示してあげると、相手からの印象はぐっと上がります。

YES,BUT法を使う

相手の意見にどうしても賛同できない。もしくは、相手の意見とは違う意見を提示しなければならない。そんなときに使えるのがこの「YES,BUT法」です。

これは、上記の「相手に共感する」の応用になりますが、一度相手の意見の同意できる箇所を同意しつつ、そのあとに自分の意見を提示する方法です。

たとえば、取引先から「見積もりの金額が高すぎる」と言われたときに、あなたならどう応えるでしょうか。

いや、当社としてもこの価格で限界です。これ以上は値引きできません

と、真正面から否定してしまっては、相手からの印象も良くありません。そこで、最初に共感を示してから自分の意見を言います。

お話はよく分かりました。たしかに御社としてこの価格では受け入れられない事情も理解しました。ただ、当社としてもこちらの価格は適正であり、これ以上は値引きできないのです

この方が、「あなたの話は十分に理解しました」と相手を受け入れたうえで自分の意見を言うので、相手からの印象がよくなります。この「理解しました」という部分がないと、相手としては自分の事情を無視されているような気持ちになるのです。

どうしても反対意見を言わないといけないときは、いきなり否定するのではなく、「あなたのことはちゃんと分かっていますよ」という意思表示をしてあげることが大事です。

 

感謝の言葉を添える

会話の随所に「感謝の言葉」を添えてあげると、相手からの印象が上がります。特別、感謝するようなことがなくとも、何か感謝の言葉が添えられそうなことを探してからは要件へ入る方が、印象がいいのです、。

たとえば、取引先へ電話するときに、担当者へいきなり要件を話すのではなく、下記のように話します。

先日はメールでご対応頂いてありがとうございました。あのメールの件なんですが・・・

このように一言感謝を添えるだけで、好印象を持たれやすいのです。何かお願いしたいときも、単にお願いだけを話すのではなく。

いつも色々ご対応いただいてありがとうございます。実は、また急ぎで処理をお願いしたい伝票がありまして・・・

と感謝の言葉を添えてあげると、相手もそこまで抵抗なく、お願いごとを聞いてあげようという気持ちになるのです。

 

自分の感情を伝える

相手に対し自分の感情を伝えることが、好印象につながる場合もあります。

なぜ感情を伝えることが好印象につながるのでしょうか。それは、感情を開示された相手は「自分のことを信用してくれている」と感じるからです。

「感情を伝える」ということは「自分の素を開示すること」につながります。「楽しい」「うれしい」「悲しい」「腹立たしい」という感情は、本人の価値観から生まれるのです。つまり、「感情を伝える=自分の価値観を伝える」ことと同じなのです。

逆に感情を伝えないと、相手から「この人、何考えてるか分からないな」と思われ、距離を取られてしまいます。

自分に攻撃してくるような害のある人物には、あえて感情を伝えないようにして攻撃を和らげるという効果があります。しかし、仲良くしたいと相手とは積極的に感情を見せてあげると、相手からは好印象を持たれます。

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特に、相手に好印象を覚えてもらいたい場合は、「うれしい」「楽しい」「好き」など、ポジティブな感情を伝えてあげることが大事です。あまり、ネガティブな感情ばかり示していると、「色々話してくれてうれしいな」と思う反面、「この人、不満ばかりだな」という印象も持たれてしまいます。

一文を短くして話す

みなさん、話をするときに長々と話していませんか?

ここでいう話が長い、とは話している時間が長いことではありません。話の一文一文が長いことを言います。たとえば、こんな具合です。

「部長、ちょっとご相談したいことがありまして、先日のA社への見積もりの件なんですけども、早速見積もりを作成してみたんですが、従来の単価で計算してみたら、見積もりの金額が先方の希望に合わなくなってしまいまして、単価をこのように下げて作成してみたのですが、ご確認頂いてよろしいでしょうか」

上記のように、一文がとても長いのです。これは、文章でも同じですが、話し言葉は一文一文を短くした方が相手には伝わりやすいのです。そこで、上記の文章を短くしてみると、

「部長、ちょっとご相談があります。先日のA社への見積もりの件です。早速、見積もりを作成してみましたのですが、従来の単価では先方の希望に合わなくなってしまいました。そこで、単価をこのように下げて作成してみました。ご確認いただいてよろしいでしょうか」

この方が、聞いてる方も一文一文をしっかり内容を把握することができます。また、同時に話す方も、一文一文のあいだに「間」で息継ぎできるため、話しやすくなります。

焦ったり緊張したりすると、つい一息で話してしまいがちです。一文一文を短くすることで、相手からは好印象に映るでしょう。

 

ゆっくり話す

次に話すスピードの話です。

以前投稿した記事にも触れていますが、話をするときのスピードはゆっくりにした方が、相手から好感を持たれやすいです。

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早口で話してしまうと、相手も自分の言いたいことがうまく伝わらない可能性があります。それは、相手の頭の処理が追い付かないからです。

話す方は、自分の頭のイメージをもとに言葉を構成し話します。ですから、早口だろうがゆっくりだろうが、本人にはあまり影響ありません。

しかし、受け取る本人は相手が話す言葉をもとにイメージを作る必要があります。そのため、あまり速く話してしまうと、相手の頭の処理が追い付かず、イライラさせてしまうのです。

「会話はキャッチボール」とよく言われますが、早口は剛速球でボールを投げるようなものです。ゆっくりと丁寧に投げることを心がければ、自然と相手からの印象もよくなります。

 

まとめ

相手からの印象が良くなる話し方のコツ、ということでお話してきました。

これらはテクニックとして活用できるものですが、本来、コミュニケーションで一番大事なことは「誠意をもって接する」ことです。誠意をもって接すれば、自然と今日紹介した言い回しなどが浮かんできます。

しかし、「誠意をもって接する」と言っても簡単なことではありません。なぜならば、誠意はその人の人間性や基本的な価値観から生まれ出るものだからです。急に明日から「誠意をもって接してください」と言われても実践することができないのです。

コミュニケーションは人間性と裏表の関係と言われています。人間性が鍛えられれば、自然と話し方のコツも備わっていきます。

では、人間性を鍛えるにはどうしたらいいのでしょうか?

これは私の意見ですが、コミュニケーションが人間性と裏表であるならば、コミュニケーションの仕方を改善していくことが、人間性の成長にもつながるのだと考えています。

今日ご紹介した話し方のコツは、全て「相手の立場に立った振舞いをする」ということが原点となっています。これは、思いやりの心にも繋がります。ですから、これらのテクニックを身に着けることが、自然と人間性の成長にもつながるのです。

ぜひ日常の会話から、今日の話し方のコツを実践頂いて、あなたの人間関係がよりよくなることを祈っています。

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