この記事を読めば分かること
コミュニケーション能力が向上する3つのコツ
- 相手の話を聞く
- 話すことを具体的にイメージする
- ゆっくり話す
みなさんは、人とコミュニケーションを取ることに苦手意識はないですか?「私、コミュ障で」「人と話すことが苦手で」と、コミュニケーションが苦手で悩んでいる方も多いと思います。
コミュニケーションにはコツがあります。簡単なことを心がけるだけで、劇的にコミュニケーションが上手になります。
今回は、コミュニケーション能力が向上する3つの心構えを紹介します。
目次
①相手の話しをしっかり聞く
「話さなきゃ!」という思い込みは捨てよう
コミュニケーションが苦手な人は、「何か話さなきゃ!」と話すことばかりに意識が集中しています。よほど相手を惹きつけるほどの話術を身につけていれば別ですが、そんな人は多くいません。
ですから、「話す」ことよりも「聞く」ことに意識を集中したほうが、コミュニケーションが円滑になります。
「聞く」ことに意識を集中させると、自分が話しをしなくても相手が勝手に話をしてくれます。また、相手も「自分に興味をもってくれている」と感じられ、あなたへの好感度が高まるというメリットもあります。
人は、自分へ肯定的な関心をもってくれている相手に好感を覚えるのです。ですから、相手の話を積極的に聞きだすことで、相手の好感度を上げましょう。
「聞く力」を育てる
この「話を聞く」ことは心理学の世界でも役立てられています。心理学の世界では、この話を聞くことを「傾聴」と呼び心理カウンセラーが患者をカウンセリングをする際に、まずは相手の話をじっくり聞くことで、相手に安心感を与えることができるのです。
とはいえ、「話を聞く」といっても、急にできることではありません。「聞く力」を養う必要があります。どのように「聞く力」を身につけることができるでしょうか。
共感を示す
1つには、相手の話に共感できるところを探し、共感を示してあげることです。
人は、自分の話を理解し、共感してくれる相手に好感をおぼえます。たとえば、「犬が好きだ」と話す相手に対して、「分かる。犬ってかわいいよね」といった具合に共感を示してあげるのです。
もし、あなたが犬派ではなくネコ派だったとしても「本当に、ペットって癒されるよね」と、そもそも動物嫌いだったとしても「家に帰るのが楽しみになるね」など、共感できる部分を探して、その共感を示してあげることが大事です。
そのように共感を示していると、相手は自分に好感を抱き、「もっとこの人と話をしたい」と思うようになってくれます。ですから、仲良くなりたいと思う相手の話を聞くときは「この人と共感できることはなんだろう」「この人と自分との共通点はどこにあるんだろう」
そんな観点から話を聞いていると、自然と「共感」のことばが出てくるようになります。
質問をする
聞く力を身につけるための2つ目の方法は、「質問をする」です。
ただ相手の話しに相槌うって聞くだけでは、相手も「この人、自分の話しに興味ないんじゃないかな」と不安になってしまいます。そのため、会話の所々で質問をはさんであげることが大事です。
また、質問する際には、先ほど触れた「共感できるポイント」を探すために、質問してみてください。たとえば、「犬を飼っている」という話に対して「お散歩とかはどうしてるんですか?」と質問したとします。
すると相手が「毎朝、ちかくの公園に散歩へ連れていってるよ」と答えたとします。それに対して、「毎朝起きるのが大変そうですね」「いい運動になっていいですね」「公園の散歩は気持ちよさそうですね」などのリアクションしてあげることが想定できます。
こうして、相手の共感ポイントを探るための質問をすることで、相手からの好感度はぐっと上がります。積極的に質問して、共感できるポイントを引き出してみましょう。
②話すことを具体的にイメージしてから話す
なぜ自分の意見がうまく伝えられないのか
①では、「聞く力」の重要性について触れました。しかしながら、自分の意見を主張しないといけない場面もあるかと思います。そんなとき、「うまく自分の意見を伝えることができない」と悩む方もいるかと思います。
意見をうまく伝えることのできない原因の一つとして、「話す内容を具体的にイメージできていない」ということが挙げられます。
たとえば、会社で上司から「さっき出してもらった資料、今月は売上が減ってるみたいけど、理由知ってる?」と聞かれたとします。このとき、パッとうかんだイメージで「あ、なんかの製品の売上が不調だったみたいで・・・」と、つい即答で、あいまいな回答をしてしまいます。あいまいな回答をしてしまったため、上司の信頼を損ね、自分のコミュニケーション能力に対する自信も失ってしまいます。
こういうときは、即答をせずに、頭のなかで話す内容をきちんと整理してから、口に出すことが望ましいです。先ほどの例での回答としては、まずはじっくりと頭のなかで質問の回答を考えたうえで
「●●事業部の××という製品が、一部不良品が見つかったことでお客さんからの注文にストップが入り、売り上げが伸び悩んだ、と聞いています」
など、話す内容を具体的にイメージしてから話し始めることで、スムーズに伝わります。
会話の「間」をうまく活用しよう
コミュニケーションが苦手な人は、「沈黙」の間に耐えられず、話すことの整理がついていないのに話し始めてしまう方が多いと思います。しかし、やってみると分かりますが、会話は多少「間」ができても、そんなに違和感はありません。
特に、上記の例のような難しい話をしてる最中は、多少の「間」はむしろ、「きちんと考えて、整理してから話をしてくれてるな」という、好印象を抱かせる場合もあります。
ですから、きちんと頭のなかで話を整理してから、話し始めるということを心がけてみてください。
③ゆっくり話す
つい「早口」で話していませんか?
コミュニケーション能力を向上させる手段として、「ゆっくり話す」ことは非常に有効です。コミュニケーションが苦手な方の多くは、「早口」で話をしています。
- 自分の話など誰も興味がないんじゃないか
- 早く会話を終わらせたい
- つい相手のペースに合わせてしまう
など、さまざまな理由から早口になってしまう方が多いと思います。「早口」でしゃべることは、2つデメリットがあります。
早口のデメリット①:相手に理解されづらい
1つは、早口でしゃべった内容は、相手に理解されづらいことです。
当然のことですが、自分が話すことは、自分が頭で整理したことを話すので、ゆっくりだろうと早口だろうと自分には関係ありません。しかし、話を聞く相手は、あなたが頭で整理したイメージを事前に知ることはできません。あくまでも、あなたが話した言葉をもとに、あなたが伝えたいことをイメージするのです。
そんなときに、あなたが「早口」で話をしてしまうと、相手はあなたの言いたいことを十分にイメージできません。それは、単純に早口により聞き逃してしまうせいもありますが、相手の頭の処理が追いつかない、ということも原因となります。相手も早口に対して必死に理解しようとしますから、それだけ相手に負荷をかかるのです。
会話であれば、相手はさらに、あなたが話した内容に対してリアクションもしないといけないのですから、それは相当な負担となるはずです。結果、早口で話すだけで、相手をイライラさせてしまうこともあるのです。
早口のデメリット②:自分の考える時間を短くしてしまう
もう1つ、早口でしゃべることのデメリットは、次に話すことを考える時間が短くなってしまうことです。会話が上手な人は、話しながら「次に話すこと」を考えています。ですから、流ちょうに会話を続けることができるのです。
このとき、早口でしゃべっていては、次に話すことを考える時間がありません。いわば自分で自分の首を絞めているような状態です。酷い場合は、自分で自分が何を言っているか分からない状態におちいってしまいます。
ですから、複雑なことや整理し切れていないことを話すときは、なるべくゆっくり話すようにして、自分に「考える時間」を与えてあげると、会話がスムーズになるでしょう。
ちなみに、これは応用編ですが、常にゆっくり話せばいいかと言うと必ずしもそうではありません。時にはメリハリをつけて早口とゆっくりを使い分けるとより効果的です。この技は、スピーチやプレゼンなど、一人でしゃべる時間が長いときに活用できます。
「早口」と「ゆっくり話す」
- 重要な箇所=ゆっくり
- 重要でない箇所=早口(または普通の速度)
プレゼンやスピーチなどではこのように使い分けをすると、非常に聞きやすくなります。あらかじめ、ポイントを整理したうえで緩急を使い分けると、効果的です。
まとめ
コミュニケーション能力が向上する方法として、3つご紹介しました。コミュニケーションは人間関係の基礎となります。
コミュニケーション能力を向上させるだけで、仕事・プライベートの両方がもっと充実してくるはずです。コミュニケーションについて悩んでいる方がいらっしゃれば、これを機会に、ぜひ自分のコミュニケーションを見直してみるのはいかがでしょうか?